備忘録

しわ無し脳みそのために...

クラッチによる手の疲労

相模湖に行った帰りに、疲労で両手が痙攣した。レバー位置の調整ダイアルは、すでに最も近い場所で設定済み。もういい歳なので、腕力、特に持久力は間違いなく落ちている。何か対策が必要なので、調べてみた。

 

ラジアルマスターシリンダー

最も効き目がありそうなのは、油圧のマスター側(レバー側、ハンドル側)のシリンダーを、ラジアルクラッチマスターシリンダーという形式のものに変更するというものだった。実際に握ったことが無いのでわからないが、相当軽くなるらしい。後付け部品として、クラッチだけでなくブレーキ用も色々と販売されているようだ。

通常のクラッチ油圧マスターシリンダーの場合、クラッチレバーを握るとまずその力は上から見ると手前側(自分側)の方向にかかる。クラッチレバーは右側にねじ止めされた支点を中心として、梃子の原理で力を増幅させながら、力の向きも手前向きから90度右向きに変換する。そこに油圧のマスターシリンダーが横(右)向きに設置されていて、力を受け止めるのが通常の方式だ。ただし実はその際に、微妙な力のロスやタッチフィーリングの悪化があるんだそうだ。

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通常の油圧クラッチレバーの力の方向(黄色がマスターシリンダー)

それでは力の向きが変更しなかったらどうか、と考えたのがラジアルマスターシリンダーとのことだ。どうしてRadial(放射状の)というのかわからないが(レバーの支点から見ると、マスターシリンダーは放射状に位置するということか?)。

具体的には梃子で力の向きを90度変えるのなく、手前向きの力をその延長線上で受けられるようにマスターシリンダーの角度を前後の方向に変え、後向きに固定したものだそうだ。梃子の設定、シリンダーの直径、動作長などに深いノウハウがあるようで、うまいセッティングだとレバーが非常に軽くなり、またいいフィーリングになるらしい。なおネット情報ではイタリアのBREMBO社の製品が断トツで、それ以外のメーカーだと期待した結果がなかなか得られないらしい。

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ラジアルマスターシリンダーの力の方向(黄色がシリンダー)

これだけ聞くとそれならばと思うが、いいものを買うにはそれなりのお金がかかり工賃抜きで4~6万ぐらいするようだ。さらに重要保安部品なので、プロに組んでもらうとコミコミで10万前近くするのでは。と思うと、貧乏人にはちょっと手が出ない。

 

レバーの取付角度

お金のかからない方法を探してみたところ、バイクを横から見た時のライダーの肩、肘、手のひら、指が一直線になるように、レバーの下向きの角度を変えてみる、というのがあった。こうすると筋肉の動きに無理がなく、楽になるという。これは知ってはいたが、やっていなかった。Bandit1200Sのハンドルは、ツーリングモデルといってもやや低めで、意外に前傾になり、その分肩、肘、手のひらの直線も下向きになる。実車ではレバーがやや上を向いていて、手のひらが20度程度反っている状態だったので、レバーの角度を下げてきちんと一直線にマッチさせてみる。

これは10ミリのレンチがあれば、自分ですぐにできることなので早速実施してみた。左右のレバーの角度を下げて近所を少し走ってみたが、よさそうだ。自力で手のひらを反らせていなかったのでわかりにくかったが、指を握りしめるたびに筋肉が変な角度に動き、不要な負担がかかっていたのかもしれない。

 

シフトアップ時のクラッチ不使用

さらにこれは以前から知ってはいたことだが、シフトアップの際にクラッチなしで操作を行ってみる。これはバイク特有のミッションのために可能な技で、シフトアップの瞬間にスロットルを一瞬閉じる。これで衝撃なくギアがスコンと入る。これでクラッチレバーを握る回数は、2/3以下になったと思う。

今はこれを電気的に行うクイックシフターという名前の機構(シフトアップのみ)付きのバイクも市販されているそうだ。また今どきのレーサーでは、シフトアップとダウン共に、時間短縮のためクラッチは使わないそうだ。

以前ワイヤー式クラッチのバイクでツーリングから帰るときワイヤーが切れて、10kmほどこの技で自宅まで帰ってきたことがある。シフトダウンの時は、操作時に一瞬スロットルをあおる。またなるべくバイクが止まらないように頑張るが、信号等で停止した時はエンジンを止めて、発進時には一速に入れたままセルを回してエンジンを始動しながら発進する。今時のクラッチレバーを握らなければセルが動かないバイクでは、最後の技は無理だ。何か代わりの方法はあるか?もっとも今のバンディット1200Sは、クラッチも油圧になりワイヤー切れはなくなったが。

 

指の筋肉のトレーニン

百円ショップで、握力トレーニング用のハンドグリッパーが売っていたので買ってきた。10kgの弱目のやつで回数を多くやろうと思ったがすぐに飽きて、すでに埃をかぶっている。へたれの自分が情けない。(藁)

 

さて上記を総合した結果は、どう出るだろうか。