備忘録

しわ無し脳みそのために...

奥多摩周遊道路ショートツーリング

途中まで書いた下書きが消えてしまったので、書き直し。久しぶりに、今年初めて奥多摩周遊道路に行ってきた。

天気が良くなかったり、用事があったりで年明け後あまりバイクに乗れなかったが、これからの週末もちょっと忙しく、車検もあったりでその前に乗っておきたかった。青梅の天気予報は最低マイナス2度、最高4度で、晴れだった。気掛かりは路面凍結だったが、奥多摩にはここ二週間ほど雨や雪は降っていないはずなので行ってみることにした。

家を7:45頃に出たが、気温は零度位で寒い。晴れの予報がハズレた曇りで、日が出ないので今日は寒そうだ。日曜朝の寝坊を楽しんでいる近所の人達の迷惑にならないように、バス通りまでバイクを押して行く。寒かったが、チョークを引くとセル一発でエンジンが吠えた。チョークを引くと2,000回転以上回るので、朝や夜は家のある路地でのエンジン始動は顰蹙だ。バス通りだってエンジンがかかったらうるさいので、早々にゆっくりと動き始める。

停車したままエンジンだけあっためすぐにガンガン走り出す人がいるが、まだ駆動系、タイヤ、ブレーキがあったまっていないことを忘れている。さらにバンディットは油冷のため冷却系にサーモスタットがなく、サーモスタットのある水冷よりもウォームアップに時間がかかる。チョークは2~3分程度で戻せるが、真冬の早朝だとオイルを含めたエンジン全体があったまるのは10分くらいかかるイメージ。しばらくは、マフラーから盛大に湯気を吐きながらゆっくり走る。

やっとあったまってきたかな、と思う頃には今度は人間が寒くなってくる。特に冷たいのはやはり指先で、電熱グローブを最弱にてONにする。子供が買ってくれたグローブだが、最弱でも電池が3時間も持たない。一番寒い朝方だけでもあったかければよし、とする。

日曜朝なので、車は少ないはずなのだが下り線なのでガラガラというわけにはいかない。それでも土曜日よりは空いていたので、1時間弱でJR青梅駅についた。青梅市街を超えると一段と寒くなってくる。指は電熱でよいとして、今度はライディングシューズを履いている足先が冷たくなってきた。そこでコンビニに入って、ちょっと小型のホッカイロを二つ買ってつま先に張り付けてから、靴を履いた。しかしこれもガンガン温まる感じでなく、何となく~といった感じでそれも1~2時間で終わった。次回は普通サイズのでかいカイロを張ることにしよう。

JR奥多摩駅を越えたあたりからは、バイクは元より車の数も減ってきた。ここら辺から気になったのは、道路がなんとなく濡れているような、感じなこと。おそらくこれはアスファルトの上に融雪剤が解けて広がり、空気中の水分を吸収しているのだろうと思う。よって道路は黒光りして普通の乾燥状態とは異なるため、どうもズルっといきそうでちょっと怖い感じがする。

この状態が、奥多摩周遊道路を越して桧原村くらいまで続いた。山を下りてからしばらくしてタイヤを見ると、両脇に塩のような白い粉が付着していた。きっとこれが融雪剤だろう。本当はすぐに足回りの水洗いをした方がよかったかもしれない。

さて奥多摩湖の脇を走ってきた青梅街道を左に曲がり深山橋を渡り、すぐ再度右に曲がってメンテナンス中の三頭(みとう)橋を渡り、奥多摩周遊道路に入っていく。橋を渡ってから250メートルあたりの川野駐車場手前に気温を表示する機器があるがこの時点で9時半ほどで摂氏0度だった。

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地図をみるとこの辺で標高530メートとのことだが、ここから東京都の道路の最高地点1146メートルまで、標高差616メートルを登っていく。東京スカイツリーと同じくらい登ることを考えると、なかなか大変だ。三頭橋の袂から最高点まで12.8キロで、1,000メートル当たり48メートル登る(48‰パーミル)計算となる。ビルの1階を5mとすると、1000約10階まで登ることになる。結構すごい。

ちなみに通常の鉄道では坂道は25‰までとされ、それ以上は登山用の特別扱いになるようだ。急な坂道としては信越本線碓氷峠(旧横川-軽井沢間 標高956メートル)が有名だが、標高差は550メートル(勾配は最大66.7‰)と奥多摩周遊道路といい勝負だ。自分はアプト式鉄道には乗ったことはないが、横川駅で一旦止まった電車(おそらく特急あさま)の後ろに碓氷峠専用の電気機関車EF63 約3467馬力)を2両連結し、後ろから押してもらって登った記憶がある。電車内で通路前を見ると、前の方が上にぐっと傾いているのがよくわかって驚いた覚えがある。

また現在「碓氷峠鉄道文化むら」の保存されている急勾配専用にチューンナップされたEF63は、なんと川崎重工製だそうだ。鈴木製だったらよかったのに(藁)

頭文字Dシルエイティがかっ飛んだ碓氷峠よりも標高の高い奥多摩周遊道路(秋名にはちょっと負ける)だが、シーズンオフのためか時間がやや早いせいか、走り屋はあまりいない、すれ違ったライダーや車、追い越していったのもそれぞれ20台はなかったと思う。

やはり問題点は路面で、凍結防止剤のためか黒光りしていて、かつ日陰に入ると少しだが雪が残っていた。自分のようなビビりにはちょっと怖く、後ろから来た走り屋には素直に道を譲る。この付近は携帯が圏外のところが多く、万が一の場合には病院まで2時間かかるとあちこちで脅されている。今日は他車も非常に少ないので、自分のペースでゆっくり行くことにした。

また風張峠駐車場の前にある、「東京で一番高い道路」の標識の写真も生で撮ってきた。ちょっと古いが、この付近でネズミ捕りの情報あり。そういえばここでパトカーとすれ違った。走りやすい道のため事故が多く、シーズン中はネズミ捕りが頻繁にでるらしい。

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また今回は、今まで入ったことがなかった月夜見第一駐車場に入ってみた。ここからだと小河内ダムの遠景が見える。実は昨年秋ごろからBS(テレビ東京)などで「駐在刑事」という人情ドラマのシリーズを見つけて、はまっている。

www.tv-tokyo.co.jpそのなかでよく出てくるパノラマシーンがここから撮ったものだとわかった。小河内ダム周辺の水根という実在の地名にある、架空の駐在所とその付近の住人の人情警察もので、よく見る景色がしばしばでてきておもしろい。

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今回の一つの目標が、寺島進が扮する駐在さんがよく立ち寄る旅館のロケ地が奥多摩周遊道路のすぐそばだったので、寄ってみることにあった(藁)。場所は、桧原都民の森を過ぎて、南に3キロほど南に進んだところ。周遊道路から逸れて裏の道に入ると、いつもTVに出てくるシーンが出てきた。TVでは看板だけ「水根旅館」に張り替えて撮っており、実際の水根とは山の反対側でかなり遠い。しかしまあTVのロケとはそういうものだし、趣のある旅館なのでそれはよしとしよう。

www.mitousan.jpなお桧原村役場前の交差点を曲がらずにそのまま北へ進み、水根本宿線の下記の場所に戦闘機隼の車輪がある手打ちそば店があるそうだ。そのうちいってみたい。またそのまま山の林道を北に進むと、JR奥多摩駅の方に出るらしい。一応舗装はしてあるようなので、春になって雪の心配が無くなったら探検に行ってみようと思う。
山をそのまま下りて、桧原、秋川を越え、小中野の交差点を過ぎるともう道は広くなり、もうここまで来るとあきる野市街となり路面もすっかり乾いている。そのまま五日市街道で五日市、拝島、立川の砂川七番を過ぎてから左にそれ、裏道となる小川道と青梅街道(旧道)をすすむ。道幅の狭い五日市街道を進むと、バイクであっても西武線の踏切二本を超えるのに難儀するからだ。

それに毎度立川のあたりに来ると、五日市くらいまではかろうじて無事だったクラッチを握る左手と前ブレーキを右手が、結構厳しくなってくる。そんな状態で、渋滞で寸止めを繰り返すと左手が悲鳴を上げる。ブレーキは後輪でもカバーできるが、特に左手がつってしまいそう。シフトアップの時にはクラッチを使わない、などしているが、クラッチがもう少し軽いと助かるのだが、オヤジライダーはクラッチがないスクーターの方がいいだろうな。休憩をほとんどとっていないせいもあるかもしれない。

もう少し走って合計150キロ少々、約4時間半のショートツーリングを無事終了し自宅に到着した。今日も事故なくよかった。しかしずっと曇りで、帰ってきても気温が4度くらいしかなかったため、非常に寒い。さらに今日はちょっと急いでいたため、いつもだったら途中で食べるラーメンもなしで、そのためか体温がだいぶ低くなった。次回はもう少し厚着をし(ズボンも結構寒い)、また靴の中も大きなカイロを入れその交換用も準備していこう。