備忘録

しわ無し脳みそのために...

岡本桟橋(原岡桟橋) ツーリング再挑戦

前回に続き、映画アナログのロケ地、千葉県南房総市の岡本桟橋(原岡桟橋)に再挑戦してきた。反省点を忘れないように書いておく。

今まで山ばかりだったので、前回の海沿いの千葉路がよかったのと、新しい漁港に回ってみたかったり、近所の道の駅も行ってみたかった。また面倒なことが色々ありずっとバイクに乗れなかったため、再度のトライとなった。

前日夜のどのTVの天気予報でも、明日は晴れで気温も暖かいとのことだった。で、やる気満々で朝は4時に起きた。しかしこの時に天気予報を再確認しなかったのが、敗因①。

環八を走っていると空が僅かに明るくなってきてわかったが、嵐のようなすごい雲が出ていて特に東の方ほどひどい。蒲田を過ぎると小雨がポツポツと降ってきた。さらに悪いことに、川崎に入ってから常備してあるはずのカッパを確認したら、なかった...。敗因②。一時は引き返すことも考えたが、南から北に流れる真っ黒な雲の流れは早く、また今さら天気予報を見ると9時頃から晴れとなっていたので、腹をくくって進むことにした。

前回の東京湾アクアラインは、首都高神奈川6号川崎線の殿町インターで乗り大変な渋滞にはまったので、今回はトンネル間際の浮島インターから乗ってみた。インターまでの下道(国道409号)3.5kmはすいすいと進み、これだけで20分位は節約できたろう。勝因①。なお東京湾アクアラインは、原付二種(124cc以下)は通行禁止だった。

浮島インターから海底トンネル入口に入り下っている区間(下記の赤丸の部分)は前回同様激混みだったが、海底に達し道が水平になったあたりから次第に少しずつ流れるようになった。なお東京湾アクアラインの水中部の深さについては、最深部では海面下60メートル(水深28メートル、軟弱地盤30メートルのその下)らしい。

また前回はトンネルは暖かく感じたが、今回は外とあまり変わらなかった。電光掲示板の「トンネル出口 アメ」という表示にビビりながら走る。しかし海ほたる付近では、路面は濡れていたが雨は降っていなかった。

千葉に上陸し最初の木更津金田インターで降り、また前回と同じコンビニに寄る。今回は地平線に厚い雲がかかり、明るくなってきたがまだ太陽が見えない。

この時点で、前回より1時間ほど早い。なぜなら、帰りに乗る東京湾フェリーは通常二隻で運行中だがその内一隻が点検に出ていて一隻だけのため、ダイヤが通常の半分になっていたため9:20金谷発に乗りたかったからだ。これを逃すと、前回の10:20はなく、11:20まで待つことになる。

木更津金田のコンビニを後にし高速沿いの409号を東に進み、袖ケ浦市神納交差点を右に曲がり16号を南に進む。木更津市桜井の交差点から16号は右に曲がるが、そのまま直進し127号が変わった国道をそのまま南下する。相変わらずすごい雲が流れている。路面は濡れているので、前車のタイヤが跳ね上げる水しぶきでヘルメットのシールドの視界が悪い。ウエアやバイクも汚れただろう。そのせいか今日はツーリングのバイクを全然見ない。

君津に入った頃あたりで127号が山登りになると、今度は霧が出てきた。視界が100メートル程となり、4~5台先の車が見えない。どうなることやらと心配したが、海沿いに出たら霧は収まった。金谷のフェリー乗り場を過ぎて、孤独のグルメに出た定食屋「はまべ」の写真を再度撮ってから(前回はGoogleストリートビューを拝借)127号を進む。

ここから南に18km(2~30分ほど)の岡本桟橋(正しくは原岡海岸にある岡本桟橋)に8時過ぎに到着する。今回は楽天で購入した、砂や砂利でもサイドスタンドがめり込まないデイトナのサイドスタンドホルダーを持っていったら、砂地の駐車場でもバッチリOKだった。

干潮が7時過ぎだったせいか、サーファーは一人もおらず、家族らしき観光客が何組かいた。西に見える東京湾を見ると神奈川側はよく見えないが、雲が多かったせいか雄大に見える。

トイレ横の掲示板を見ると相変わらずの人気なのか、市役所からの「撮影のお知らせ」が何件も掲示してあった。自分はNHKの72時間と映画アナログ以外にも、以前どこかで見たような思いがある。昭和のようにも見えるし、また日本ではないような例えばモルジブとかの外国のようにも見える。近所に有名な海水浴場があるらしいので、夏には人はそちらに流れここは静かに海水浴ができるらしい。隠れたリゾート気分が味わえそうだ。

散歩したり写真を撮っていると8時半近くなる。行ってみたかった現在の漁港や、近くにある道の駅に寄っている暇がなくなった。フェリーは9:20発だがその時間はフェリーが出港する時間なので、それ以前に乗船券を買ったり、乗船開始になったり、バイクの固定作業があるので2~30分前には行く必要がある。金谷まで2~30分かかるので、もう余裕があまりない。しかたなくあきらめて戻ることにする。

帰り路になったらやっと日が少しずつ照ってきた。金谷までは18kmあるが、道は空いているので焦らず無理せずに走ると、9時頃にフェリー乗り場に着いた。前回10:20の上りの便(久里浜行き)に乗った時は、バイクは自分1台だけだったが、今回は9時に到着した自分の前に1台いて最終的にバイクは5台になった。乗船券を買って薄暗い寂し気な土産物売り場をみていると、前回買っておいしかったビワ餅と、クジラのヤマト煮の缶詰を買った。まだレストランは開いていないので、ゴローさんお勧めのアジフライ定食は無理。

久里浜からの下りフェリー(しらはま丸)が着くと、すごい数の車(100台位?)が出てきて、2階デッキからも乗用車が降りてきた。バイクも30台以上いたようで、さすがに下り便はかなり混んでいた。全部降りると次は自分らの番で、バイクから乗り込んでいく。車は20台くらい。指示通りに左舷壁際にハンドルを右に切って止めた。(ホームページにはバイク24台とあるが本当か?)

 

今回のもう一つの目的は、前回航行中には船室内にいて半分居眠りしていたが、今回は屋上に上がり360度に広がる景色を見てみたかったこと。船が動き始めると排気ガスがちょっと臭かったが、巡航で20キロくらいになると匂いもなくなった。操舵室があって真正面が見えないのが残念だったが、それ以外はぐるっと見えていい気持ち。だんだん日も照ってきて、風は3メートルほどで波はほとんどない東京湾を横切っていく。

東京湾は三方を陸に囲まれているので水深が浅く、富津から観音崎を結んだ外側は水深50メート以上あるそうだが、内側は次第に浅くなり、船底が深い大型船が通れる場所が決まっていて、座礁しないよう水先案内人が指示するルートを大型コンテナ船がゆっくり通っていく。水深の制限のため、大型船は横浜港までしか入れないといったTVをみた覚えがある。小さな船もいるが、休日なのでやはり釣り船だろうか。小さな船が固まって止まっている場所があるが、錨が届く水深でよく釣れる場所なのだろう。

この広々とした海の風景は、満員電車で人だらけの都心に通勤し、しがらみにまとわりつかれ、判で押したようなサラリーマン生活を続けている自分には、完全な非日常だ。潮風に吹かれて深呼吸すると、ストレスが消えていくのがわかる。わざわざ時間のかかるフェリーを使うというのは、やはりこの非日常を味わいたいからだと思う。引退したら漁師にでもなりたい(無理だけど)。

そんな中を合計4,400馬力(310回転/分)の排気量計674リッターのディーゼルエンジンが、総トン数3,580トンのしらはま丸を、13ノット(約24km)で静かに走らせていく。

10時頃に久里浜港に到着すると、いるわ、いるわ、バイクが多分3~40台くらい(ホームページにはバイク24台とあるが信じられない)、車は数えきれないし、大型観光バスも待っている。船が1隻しかない(くりはま丸は点検中)から特別かも。これらをみんな積んでも沈まないのだからすごいものだ。これだけ乗せるなら、傾かないように重量配分を考えてバランスよく均等に車や観光バスを配置していくノウハウもあるのだろう。今日は波が静かだからいいが、揺れると車が動いてバランスがくずれそうだ。

フェリーを下りたら、自宅への道をYahooカーナビにセットして走り出す。今回は今まで通ったことのなかった第三京浜の港北ジャンクションから東名の横浜青葉ジャンクションの間の「首都高神奈川7号横浜北西線」を走ってみようと思った。ここは2020年3月に開通した新しい道で、地下トンネル部分が長い。ジャンクション部分はすごい立体交差で、地震が心配になるほど。

横浜横須賀道路、横浜新道、第三京浜、横浜北西線、東名とも空いていて快適だった。バイクに取り付けてある100円ショップで買ったアヒル隊長のプロペラは狂ったように回り続け、そのうち軸が摩耗してプロペラがどこかに飛んでいきそうだ。

横浜北西線は少し後戻りするような経路で、一回走って十分満足した(もう走らない)。トンネルばかりで景色が見えないし、思った程時間短縮の効果もなかった。

今回は東名の川崎インターで降りて昔通った裏道を走ったが、こちらも混んでいて参った。やはり第三京浜の玉川インターまで行った方がいいのか。もう少し裏道を研究してみよう。

東名川崎インターの近くでガソリン残量の警告がでたので、最寄りのEneosで満タンにした。燃費を計算し忘れたが、やはり29km/Lほど走っているはずだ。燃費がいいので有名なNC750X、さすが。

うちには12時ちょっと過ぎに到着した。7時間ほどのアナログ聖地巡礼の旅は無事終了した。