備忘録

しわ無し脳みそのために...

メインスタンド(純正オプション)の取り付け

NC750Xには最初からサイドスタンドのみで、メインスタンドがついていない。以前バンディット1200Sの時に、フロントフォークメンテナンスのためモノタロウのバイク用ジャッキを購入した。バンディットはダブルクレードルフレームのためオイルパン付近にジャッキをかませることができる。ところがNC750Xはダイヤモンドフレームのため、ジャッキをかけるところがない。

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そのため最初に困ったのは、チェーンのオイルメンテナンスだった。どうもチェーンが白っぱけていた。何か特殊なオイルがついているのか、何かで汚れているのか、さびているのか、わからない。

またチェーンの張りをチェックしたところ、サイドスタンドで立てている状態で3~4cmが規定の遊びということだが、実車をみるとそれ以上の遊びがあり、上に押すとチェーンがスイングアームにくっついてしまう。

そのために後輪を持ち上げる必要があるが、手持ちのジャッキでは無理。メンテナンス用に一時的に右側の後輪アクスル付近に追加する一本足のスタンドもあるが、やはり面スタンドがあったほうがいいと思った。ホンダからはオプションでメインスタンドを購入することができるのでオークションをみたが、数が少ないうえ価格も新品とほとんど変わりない。そのため安いものを探したところ、Amazonに新品で最も安い物があったので購入した。

なお品番は、08M70-MGS-J30(NC750X)、08M70-MGS-J10(NC750X TypeLD)となっていて、Web情報では前のモデルのNC700用となっている場合もあるが、このメインスタンドはNC750Xの2018年モデルまで共通で使用できるようだ。

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矢印がスプリングをひっかける部分

ネット情報を調べると、メインスタンドを取り付ける際に日本のスプリングを取り付ける必要があるが、これが大変だとか、ショップに頼んだほうがいいなどの話がたくさんあった。実物をみると、スプリングが二本(太い物の中に細いスプリングを入れる)あり、これがフレームとメインスタンドに取り付けるが、その距離よりスプリングがかなり短く、力業で取り付けなければならない。

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取り付け説明書にも、危険なので二人で作業をするようにと書いてある。ネットやYoutubeなどにも大変だ、という情報があり、ビビりながら一人で取り付けに挑戦した。

 

1:説明書通り、まずフレーム側にスプリングをひっかけるネジを取り付ける。このネジを取り付ける穴は事前に開いているが、取り付けるためにはマフラーを固定している二本のボルトをはずせとある。外さなくてもできたという情報もあったが、自分の手や指は太く、ボルトは外してマフラーをずらした。しかしそれでもネジを取り付けるために指や手を入れるのは大変だった。フレームには分厚い塗膜があり、ネジ穴もしっかり厚い塗装があってネジ穴が狭くなっている。そのためネジがなかなか入らず、ネジが斜めに入ったかなという恐怖心を抱きながら、何とかやっとレンチで穴の奥までねじ込むまでに20分以上かかった。

2:説明書には難しい場合には、先にスプリングをひっかけてから作業をしろ、またさらに難しい場合には細いスプリングだけ先に作業しろ、とあったので、そのようにしてみた。短いスプリングだけをフレームとスタンドに先にひっかけ、スプリング反対側(車体左側)からスタンドの支点になるグリスを塗ったシャフトを通す。しかし左側の穴を通すのは簡単だが、右側はスプリング近くのためかなり張力がかかってシャフトを穴にピタリと導くのは大変だった。プラスチックハンマーなどでたたいてみたがだめ。車体のしたに潜り込んでやっと右側の穴に通した。ここまでで30分以上かかった。

3:次に大変だったのは、シャフトを固定するためのネジを、車体左側にねじ込む必要がある。右ではスプリングをひっかける穴と同じ場所に、固定用ネジをねじ込む穴が開いている。ただしこれも同じように穴に分厚い塗膜があるため、穴の直径が小さくなっている。そのため右側と同じようにネジをねじ込むのが大変だった。さらにこれは六角レンチが必要だが、フレームなどが邪魔で一回に45度ほどしか回せない。つまり一回転するのに8回締める必要がある。このためこのネジを一本絞めるだけで10分ほどかかり、ここまでで40分経過。

4:やっと何とかシャフトを固定でき、最大の難関である大スプリングがけに移る。小スプリングは事前にかけてあるが、それでさえかなり張力があった。大スプリングは、とても手の力だけではひっかけられない。スプリングを引っかえるT字型の専用工具などもあるが、このためだけに購入するのはもったいない。ネット上では梃を使った方法などもあったが、支点にした部分が曲がったなどなかなか難しそうだった。そんな中でよさそうなのは、体重を使う方法だった。

まず安全のため、バイクが動かないように後輪のパーキングブレーキをかける。次に長めのタイラップ(インシュロック、ロックタイ、結束バンド、皆同じ)を二本輪にして繋げ、全長40cmくらいの数字の8のようにする。片方をスプリングにひっかけ、もう一方に30センチほどある大きな眼鏡レンチを通し両手で掴めるハンドルとする。スプリングのひっかける口の向きを正しくスタンドに合わせた後(重要)、眼鏡レンチを両手で持ってちょうど綱引きのようにして体重をかける。

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5:するとあら不思議、写真のように力を入れていないのに、体重をかけただけであっさり大スプリングがスタンドにひっかかったではないか。なんてこったい、引っ張ってから成功するまで30秒もかからなかった程だった。重要な注意点は、綱引き状態の際にスプリングが引っかかる場所がマフラーに隠れて見えないので、スプリングをひっかける部分の角度を事前に調整しておくことと、スプリングを引っ張る方向を確認しておくこと。


一番大変と思っていたところがあっさりいったのは予想外だったが、結局合計で1時間弱かかった。ホンダでは「取付時間 0.2H(12分?)」としているが、プロでも12分は無理だろう。ホンダからは作業工賃は1時間1万円で請求しろと言っているようだが、それでも二千円でやってくれるとは思えない。お金がない、または苦難に合うと喜びが湧き上がってくる人ならいいが(自分は勿論前者)、もしショップで工賃二千円でやってくれるなら頼んだほうがいいかもしれない。

さっそくセンタースタンドをかけて、チェーングリスを吹いてやった。後ほどチェーン張りもやってやろう。

 

Total spent so far

f:id:tokyo_it:20220403220740j:plain ホンダ純正メインスタンド Amazon八百万堂2号店 8,077円
スペアキー(ヘルメットロック) 専門店 770円
スペアキーイモビライザー 専門店 11,000円
合計 税・送料込み  19,847円

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