備忘録

しわ無し脳みそのために...

スマホのカーナビアプリをバイクで使う

スクーターやバイクでは今まであまり遠出する事がなかったので、ナビが必要になる事はあまりなかった。しかしスクーターの売却、バイク購入の下見、プチツーリングなどで、不馴れな場所に行くことがでてきた。そのためスマホのナビを使ってみた。

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スマホ ナビアプリ

スマホ本体 

スマホは、万が一落とした場合の影響を考えて、引退済みのiPhone6をナビ専用として使うことにした。SIMは入っておらず、現役スマホからテザリングする。

 

取付方法

当初はハンドルに取り付けるステーを、アマゾンで購入した。ハンドルバーにねじ止めしたステーに、スプリングの力でスマホを固定するというもの。ただしやっぱり落下が怖い。さらにネット情報では、今時のスマホカメラには手振れ防止機能などがあるらしく、これが取付キットでバイクの振動を増幅された場合、スマホに悪影響があるという。iPhone6には手振れ防止は無いと思うが、もともと振動が激しいバイクで、さらに取付キットで揺れが大きくなった場合、精密機械にはよくないだろう、と思ってこの取付キットはやめた。

現在はタンクバックの上面にある透明なビニールカバーのついたスマホケースに入れることにした。雨でバイクに乗ることはないが、落下も含めて安心できる。

ただしBandit 1200Sは、やや前傾気味の乗車姿勢なので前方視界確保のため首をやや上にあげるようになる。そうなると手元に近い位置は視野に入らなくなり、首を下げてもタンクバッグの前の方でやっと、後ろの方だとフルフェイスヘルメットのチンガードに隠れて難しくなる。アメリカンを除き、画面を見ることを前提にするなら、なるべく前方、可能ならスピードメーター近くに設置する必要があり難しいところだ。パリダカールラリーのバイクなどは、コマ図と呼ばれるルート案内図をスピードメーターのさらにその上に設置してあるようだ。

 

電源

自分のようにへたったiPhone6では、せいぜい一時間程度、画面を点灯しナビを使うと電池はもう残り10%くらいになる。バイクにUSB電源を準備しようとパーツは買ったが、取付ける位置取りが難しくまだやっていない。ハンドル周りは雑然としてて、取り付けるためにステーが別に必要だと思う。このように車ナビのような使い方なら、外付けバッテリーか外部電源は必須となる。

 

使用方法

上記のような方法には無駄が多い。道なりにずっと直進する際など、画面は不要だからだ。さらに屋根が無いバイクの場合、強い日光が当たって画面がほとんど見えないことが結構ある。

それではということで、Bluetoothを使って道案内の音声をヘルメット内のスピーカーから出す方法を試してみた。ところがどうもおかしいルートを案内されているなと思っても、画面なら一目で状況を判断できるが、音声だけでは毎度バイクを止めて、スマホを取り出し、ロックを外し、画面を開いて、ナビを起動するのが面倒だ。やはりこの方法は本来ナビが不要な幹線道路にしか使えない。さらにこの方法はBluetoothのスピーカーを占有するので、音楽を聴くなら同じスマホからの再生が必須となり、二つ合わせてそれなりに電池の消耗も激しい。

結局、ある程度のルートを事前に頭に入れておいて、不安になった時だけバイクを止めてチェックする。また現地近くまで到達してから、細かい道の案内だけをナビにさせるなどが、電源の消耗も抑え、また使い勝手も許容できる範囲の方法かと思った。

自分の場合、地図は好きなので情報もある程度頭に入るし、また外国ならともかく日本ならば路上に日本語の道路案内板が、たくさんある。幹線道路ならばこれだけでも、かなり役に立つ。

 

データトラフィック

それぞれ専門ナビではないから、地図データはサーバーからとってくるので、ネット接続をしてサーバーとの通信が必須となる。あまり通信量が大きいと携帯会社との契約に影響してくるので、ネットで調べてみた。

するとどうも各社差はあるようだが、1時間程度で10MB前後のトラフィックしか発生していないようだ。自分は素人だが、これらの地図ソフトは、写真のような個々のドットを一つずつ表示するラスター形式(データ量が大きい)でなく、地図のように複数の点とそれを繋いだ線や色を数値として保存する形式(ベクタ形式、数値だからデータ量が少ない)を使っているのだろう。この方が拡大縮小もきれいにできるそうだ。

さらにどれもスマホで使用するアプリなので、事前にWiFi環境などで大きな地図データをサーバーから読み込んで一時的に保存する機能(キャッシュ)があり、出先で大量のトラフィック発生は必須ではない。特に複雑なデータ収集作業は不要で、出発前に自宅のWiFiで、往復のコースの予習をして地図をたどってみればそれだけで地図データはキャッシュとして保存される。

Yahooカーナビでは設定メニューからキャッシュサイズを、「利用しない、小(100MB)、中(250MB)、大(500MB)」から選べ、必要な時だけキャッシュを使用できる。例えば1時間10MBとすると、余裕込みで「中」にでもしておけば、日帰りツーリングぐらい十分なのかもしれない。また帰ってきたら「利用しない」を選択すれば、無駄なキャッシュメモリーの占有を消去できる。

ただし最低限の通信(渋滞情報などのリアルタイムデータ取得やビッグデータ収集などだろうか)は必要で、完全にオフラインでの使用はできない。とは言え、三つとも心配なほどのトラフィックは発生しないようだ。常識的なつくりで良かった。 

 

アプリ

まず先立つものがないので、無料版で探してみた。よって選択肢は、GoogleマップYahoo!カーナビ、トヨタのTCスマホナビの三つとなる。なおGoogleマップはナビ専用ではないが、ナビと同じ機能がある。

About – Google Maps

Yahoo!カーナビ - 最新の地図と丁寧な案内

トヨタ トヨタのコネクティッドサービス | TCスマホナビ | トヨタ自動車WEBサイト

GoogleマップYahoo!カーナビは、会員IDでログインしなくても基本機能は使えるが、TCスマホナビは会員登録(無料)とログインが必須なことがわかった。なんかそれで引っかかったが、捨てアカウントを作って登録してみた。

使いやすさはYahoo!、正確さはどこもあまり変わらなかった。GPSに頼っているので元データは同じだが、地図データとすり合わせるところで各社の味付けができるのではと思う。自宅の車にはトヨタ純正のナビがついているが、このメニューも使いにくい。直観的な操作ができず慣れを要求し、登録などでいまでもまごつく。スマホナビも同じような印象を持った。

本当は三つ同時に動かして比較できればいいのだが、細かいアプリの機能比較は専門のWebサイトがいくらもあるのでそちらに譲るとして、使いやすさではYahooカーナビが一歩進んでいる感じがする。後はもう少しルートの正確性が上がればずっと良くなると思う。なおAppleのマップもナビに使えるようだが、今イチという情報もあった。

 

 

無料でどこまで文句を言えるかという事だが、運営者側だってビッグデータを収集して売っているはずなのでおあいこだ(ただより高いものは無かったりして...)。便利さと使い勝手を競い合ってよりよくしてもらえれば、消費者はそこに集まることなるので頑張っていただきたい。もう少しいろいろ使ってみようと思う。